FX 業者 比較 - 初心者のための入門!! > FXの基礎知識を身につけるための耳より情報&質問集 > 日本円が安全資産ってどういうこと?

FXの基礎知識を身につけるための耳より情報&質問集

日本円が安全資産ってどういうこと?

「日本円は安全資産」

株や為替相場のニュースを見ていると、この言葉をよく耳にします。

「今日の外国為替市場は、安全資産として円が買われ、50銭の円高…」

このように報道されているので、

「日本円は安全資産で、円買いで円高になることがある」

と思っている人は多いのではないでしょうか?

でも、

どうして日本円が安全資産なのか、
どうして安全資産という理由で円が買われるのか、
そこまでは、ニュースも説明してくれません。

でも実は、「日本円が安全資産」となる理由・背景を知っておくと、FX投資にも大いに役に立つのです。

今回はFX投資の基礎となる、日本円の「安全資産」について詳しく説明していきましょう。

なぜ日本円が安全資産と言われるのか

日本は今、国家財政が大変な状況にあると言われています。

税収だけでは足らず、毎年赤字国債を発行し続け、国債の発行残高は、すでに1000兆円を超えています。

しかも異次元の金融緩和により、これからもどんどん国債が発行され、発行残高はさらに増えていく見込みです。

なのに、どうして借金まみれの日本の通貨が安全資産と言われるのか?

結論から先に言えば、その理由は「日本が安定した国」だからです。

日本は政情が安定していて、治安も世界トップクラスです。

政権は安定していますし、クーデターや内戦が起きこる不安はありません。市民が暴動を起こして、経済活動を妨げるような心配もありません。

だから日本では、よほどのことがない限り、為替や株式の相場が大きく動くことはほとんどありません。

一方で政情や治安が安定しない国の通貨は、非常に大きく変動します。

そして多くの投資家は、想定外の動きで乱高下する相場を嫌います。理由は、その国がいつ大損してしまうかわからない「危険な」相場だからです。

しかし日本は想定外のことがほとんど起きないので、突然損をする可能性が低く、日本円を持っていることは「相対的に安全」です。だから、「日本円は安全資産」と言われるのです。

誰にとって「安全」なのか

ただ、私たちが日々生活していて、日本円が安全だという認識はありません。

では、誰にとって日本円は安全なのでしょうか。

実は、日本円を安全資産としてうまく活用しているのは、世界中の市場で取引をしているファンドや機関投資家です。

私たちのような個人投資家には縁のない話ですが、FX投資にとって、相場を読めるかどうかは、とても大事なポイントです。

そこで、ファンドや機関投資家がなぜ、安全資産として日本円を買うのかその理由を探ってみましょう。

ファンドや機関投資家は、なぜ安全資産を買うのか

ファンドは、多くの投資家からお金を預かり、その投資家に代わって資産運用を行います。

身近なファンドと言えば、銀行や証券会社が扱っている投資信託が上げられます。

投資信託は「先進国の高格付社債で運用する」とか、「新興国での成長企業に投資してハイリターンを求める」など、あらかじめ決められた取引スタンスに基づいて運用します。

ここで言う「安全資産として円を買う」ファンドとは、それぞれの投資家から何億円単位もの資金を預かり、決められた取引スタンスにとらわれない自由な取引で大きな利益を追求するもので、ヘッジファンドがその代表です。

彼らは、投資信託のように「利益が出ても出なくても、一定の信託報酬をもらう」のではなく、「利益が出れば、その一部を報酬としてもらう」のが一般的です。

顧客である投資家からの要求も非常に強く、どんな相場環境でも、積極的に利益を追求します。

もし利益が出せなければ、翌年顧客の資金は引き上げられてしまいます。

だからリーマンショックのような強烈な下げ相場であっても、とにかく利益を出さなくてはなりません。

このためファンドや機関投資家は、下げ相場でも利益を出しやすい「安全資産」に投資して、利益を出そうとするのです。

どうしたら、安全資産で利益を出すことのができるのでしょうか?
安全資産投資の取引例を見てみましょう。

安全資産に投資する手口

あるファンドが、アメリカにある会社の株を、
1株=100$で10,000株、保有していました。
評価額は、100$×10,000株=1,000,000$です。

突然、国際的な紛争が起き、世界的に緊迫した情勢になりました。
おそらく緊張状態が続き、世界的な株安が進むことでしょう。

ファンドはすばやく、
1株=100$ですべて売却し、直後に日本円を購入しました。

当時のレートは1$=100円だったので、
100円×100万$=1億円です。

予想は的中。
株安と、それに伴う円高ドル安が進み、
ファンドが以前保有していた株は、
1株=90$に、為替レートは1$=98円になっていました。

ここでファンドは逆の動きに出ます。

まず、円を売ります。
1億円÷98円≒1,020,000$

次にこの資金で、1株=90$の株を購入します。
1,020,000÷90≒11300株

どうでしょうか。
これが、「安全資産としての円」に投資する手口です。

なにもせずに株を保有し続けた場合と、どれだけ違うのか比べてみましょう。

なにもしなかった場合
1株=90$で10,000株保有しているので、
評価額は、90$×10,000株=900,000$となり、
100,000$もの損失です。

安全資産、つまり円を活用した場合
保有株式は11,300株に増えています。
評価額は、90$×11,300株=1,017,000$で、
利益は17,000$。

このように下落局面の中、「安全資産としての円を買う」ことで、なにもしなければ損が出るところを、利益を出すことができたのです。

こういった取引を、いくつものファンドが大規模に行い、利益を上げています。
そのため、世界的な株安を引き起こすような出来事があった場合などには、多くの資金が円を買い求め、円高が進むのです。

為替相場だけが市場ではない

安全資産としての円に投資する仕組みは理解していただけたでしょうか。株式と為替を活用して利益を追求するファンドのスタイルもおわかりいただけたかと思います。

現に、リーマンショックのときは、世界的な景気減速で、欧米だけでなく日本も同じように景気が悪化したにもかかわらず、円高が進んでいきました。

普通に考えれば、日米欧すべてで景気悪化となれば、為替相場には大きな変動はないはずです。

ではなぜ、円の為替相場や日本株だけが高くなるのか?

その背景には、前述したように株式相場も含めた世界中の投資家が利益を求めて円を買う動きが現れるからです。

世界の投資家は様々な方法で投資しており、株式市場や為替相場がお互いに影響を与えることは日常茶飯事です。

だからこそ私たちのようなFXの個人投資家であっても、為替相場だけでなく株式相場にも、慎重に気を配りながら投資することが大切なのです。

※こちらのランキングは、取引コスト、スワップ、通貨ペア、レバレッジ、情報、注文機能、モバイル(アプリ)対応、管理人による評価の総合評価になります。